takabailandoのブログ

I hope this is like TEDxMe+: ranging from numeric programming to business value proposition.

グローバルで活躍できる人材ってどんな人?

アメリカに10年弱仕事と学生時代を過ごした人間からこの日本を冷静に眺めてみると色々と不合理なことに気づくことがあります。外資・内資企業ともに経験がありますが、程度の大小はあれ皆同じような傾向があるのではないかと考えてます。まずは、ここ数十年来叫ばれている「グローバル人材」ってそもそもどんな人なのか、考えてみたいと思います。

 米国サンダーバード経営大学院を卒業し、グローバル人材教育を毎年展開されている船川さんの書籍はグローバル人材とは何かを考える上でとても示唆に富んています。例えば、大前研一さんとの対話形式で綴られる「グローバルリーダーの条件」の中で、”リニアロジックとノンリニアな発想”と”求められる価値ある異才”という興味深い段落があります。まず、日本人はどうも既存概念を飛び越えたり、存在していない考え方を具現化する、という作業が不得意らしく、どこか飛んだようなノンリニアな発想が難しいと大前さんは言っています。これまでの日本の製造業が世界で戦って来れたのもカイゼンによる徹底した業務のマニュアル化と効率化が理由にあげらる一方、欧米ではそもそも新しい考え方から新しいニーズを顕在化させビジネス価値を生み出しています。新しい発想を具現化し、ビジネス化するには並大抵の忍耐力や実行力では足りません。ここには「覚悟」と「異才」が必要になりますが、なかなかこれが難しい。とはいえ、最近のベンチャー起業ブームにみられる決断と実行には希望の光が見える気がします。 

グローバルリーダーの条件

グローバルリーダーの条件

 

 船川さんによる著書でさらに「そろそろ世界のフツーをはじめませんか」も本当に面白い。私が特に興味深いなと思った箇所は、”見抜く力の大切さ”と”異を唱えることが和を乱すのか”の2点。日本の外で仕事なり学生生活なりしていると良くも悪くも、自分で考え、自分でロジック立てをし、自分で決断して、自分で実行し、自分で責任を取る、という行動はごくごく当たり前です。肩書きや伝聞などに惑わされずに本質を見抜いて決断・実行する力は日本にいるとなかなか難しいなと感じることが多いです。それはなにか和を乱すような発言をすると正しいことであっても疎まれることがしばしば。これは全く意味がわかりませんでした。正しいことは正しく、間違っていることは正しく修正していくことの重要性が、組織の壁やEverybody's business is nobody's businessのような腐った概念に屈することがないよう、個を大切にしつつ、ビジョンを共有することが必要です。

そろそろ、世界のフツーをはじめませんか―いま日本人に必要な「個で戦う力」

そろそろ、世界のフツーをはじめませんか―いま日本人に必要な「個で戦う力」

 

船川さんはグローバル人材の教育をされていますが、現場で旗を振って獅子奮迅の戦いをくる広げられている日本人の方々もおります。大企業のリーダーが脚光を浴びることが多い中、私は日本初のグローバルメガベンチャーを目指している徳重徹さんは素晴らしいリーダーだと思います。

 徳重さんとは何度かお会いして話をさせて頂いたことがあります。まず、(小生が言うのもおこがましいですが)彼の目つきは本物でかなり向こうのほうまで見据えています。彼の著書「世界へ挑め」でも繰り返し仰ってる通り、日本人は既成概念という殻から抜け出して、世界で実際に戦うことが大切です。徳重さんが講演会やセミナーで話をされる際、明治維新や戦後の経済復興時の日本について語られることが多いです。これは、園当時の日本には著名なリーダーが多く育ったからです。今の日本は経済大国第2位の座を中国に譲り、世界の舞台からも以前ほど注目を浴びなくなっています。日本から離れてみると、今ほど海外で日本人を見かけない時代はないんじゃないかと思います。ホテルのロビーにはインド人、中国人、韓国人、ロシア人、ブラジル人などが英語で欧米人と台頭に交渉しています。欧米で働く必要なないんですが、グローバルで”台頭な関係”を築くためにも、一般教養、自国の歴史、世界経済など幅広い内容をまずは英語で語れるレベルがあるとうれしいですね。

世界へ挑め!

世界へ挑め!

 

  その他色々とグローバル人材についての書籍がありますが、グローバルで活躍できる人材は、個の明確なミッションを持ち、世界の人々が語りかける内容を理解し・対話でき、そして全球の課題を解決するという俯瞰が可能な人材なのではないかと思います。これからの日本の教育にこういう視点を期待したいと思います。